【Hulu】『Re:ゼロから始める異世界生活』アニメ全25話感想

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動画配信サービスHuluでアニメ『Re:ゼロから始める異世界生活』全25話を視聴した。

4.0
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『小説家になろう』から誕生したライトノベル

Re:ゼロから始める異世界生活』は小説投稿サイト『小説家になろう』で2012年から連載されていたWeb小説であり、2014年からはKADOKAWAのライトノベルレーベル「MF文庫J」からライトノベルが刊行されている。

動画配信サービス「Hulu」で『Re:ゼロから始める異世界生活』全25話を期間限定で視聴可能

動画配信サービス「Hulu」では、2019年11月30日までの期間限定で『Re:ゼロから始める異世界生活』アニメ全25話を配信している。Huluの新規ユーザーなら「2週間の無料トライアル」を利用して無料で視聴することが可能だ。

↑huluの2週間無料トライアルを利用する

映画『Re:ゼロから始める異世界生活 氷結の絆』は2019年11月8日公開

『Re:ゼロから始める異世界生活 氷結の絆』オフィシャルサイト

Re:ゼロから始める異世界生活 氷結の絆』が2019年11月8日に全国ロードショー。OVA『Re:ゼロから始める異世界生活 Memory Snow』に続き、アニメ完全新作エピソード第2弾の本作では、TVシリーズ《第1期》の前日譚、エミリアとパックの出会いの物語を描いている。

TVアニメーション《第2期》製作決定

『Re:ゼロから始める異世界生活』TVアニメーション《第2期》製作決定

さらに、『Re:ゼロから始める異世界生活』TVアニメーション《第2期》の製作が決定している。おそらく、映画公開後に正式に放送時期の発表があるため、上記のオフィシャルサイトをこまめにチェックしておきましょう。

【ネタバレ】『Re:ゼロから始める異世界生活』アニメ全25話感想

最初に全25話の構成を整理する。

  • 第1話 – 第3話
    VS エルザ・グランヒルテ
  • 第4話 – 第11話
    ロズワール邸の一週間
  • 第12話 – 第18話
    王選、開幕
  • 第19話 – 第21話
    白鯨攻略戦
  • 第22話 – 第25話
    VS ペテルギウス・ロマネコンティ

「死に戻り」のセーブポイントにはこだわらずストーリーの節目に注目した。「3[4]・8・7・3・4 」の構成で、レムのメインストーリーと主人公が迷走する中盤を特に丁寧に描写している。第一話を1時間の放送にしたことは賢明な判断。第一話の途中でありきたりの異世界ファンタジーと勘違いされ、視聴者に切られていた可能性がある。

ナツキ・スバルの暴走が説得力に欠けていたかも……

『Re:ゼロから始める異世界生活』は基本的には傑作である。第一に「死に戻り」の仕掛けが(単体では斬新ではないけれども)異世界ファンタジーと組み合わせられ、独特なダークファンタジーのテイストを醸成することに成功している。キャラクターの魅力も抜群で、サブキャラクターまで人物造形が凝っている。

ただ、難点を挙げるなら、第12話から第18話のループを退屈に感じた。王選が開幕 ⇨ スバルはエミリアの言葉を無視して王都の式典に乱入する ⇨ エミリアと仲違いしたスバルは魔女教のロズワール領襲撃を阻止するために王選参加者たちに協力を求める ⇨ 断られる ⇨ レムの言葉で立ち直る。以上の流れ。

キレイな流れではあるけれども、大部分がロズワール邸の一週間の焼き直しになっている。それから、最後のスバルが立ち直るきっかけになるレム(水瀬いのり)の長台詞の場面はよくできていて、感動の焦点になるはずのところだが、その場面にたどりつくまでのスバルの暴走が説得力に欠けているところがもったいない。主人公の精神的に未熟な部分を強調する意図はわかるけれども、わざとらしさが目立った。

第三話を視聴した時点の ”ワンパターンの「死に戻り」で今後も視聴者を飽きさせないことができるのか” というおせっかいな疑問を「ロズワール邸の一週間」で見事に払拭していただけに中盤が停滞したところは非常に残念である。ただ、全体的には面白いから総合的な評価は「☆4」。

「絶望⇨復活」パターンの成功例

さて、最後に創作論。

というわけで、主人公が絶望から復活する描写は本当にむずかしいのだ。たとえば、ナツキ・スバルが暴走する場面から、RPGゲーム『テイルズ オブ ジ アビス』のルーク・フォン・ファブレを最初に連想した。

「主人公の暴走⇨復活」パターンには、主人公が復活するきっかけになる「山場」が絶対に存在する。『アビス』でもテイルズファンの間では有名な場面があり、この山場に説得力を与えるために、山場の描写以上に主人公が絶望する過程を丁寧に描かなければならない。ここのところが本当に高度な技術を要求する。『アビス』も成功しているとは正直言い難い。

逆に、成功例としてアニメ『天元突破グレンラガン』と漫画『るろうに剣心』を挙げておきたい。両者共通して、主人公の絶望に説得力があり、(スバルやルークみたいに)露骨な暴走はしていない。視聴者は、主人公と苦楽を分かち合い、共感しているからこそ、主人公の絶望に寄り添い、復活したときには感動することができるのだ。主人公の暴走を描写するときには「やりすぎない」ことを肝に銘じておきたい。

多分、「主人公の絶望に説得力を与えられるか」というところは作家の技術的な力量より、人間的な部分に負うところがあるのだ。絶望を描写するためには人生経験を積む、あるいは圧倒的な読書量で想像力を養うことが必要なのかもしれない。