【体験談】概日リズム睡眠障害の対策法を紹介

睡眠障害 ヘルスケア

本記事では、「概日リズム睡眠障害」の当事者だからこそ教えられるリアルな対策法を紹介する。病院で医師に繰り返されるようなありきたりのアドバイスはするつもりはないから安心していただきたい。

なお、厳密には「概日リズム睡眠障害」の「非24時間睡眠覚醒症候群」の対策法を紹介しているため、「睡眠相後退症候群」「睡眠相前進症候群」の方には参考にならない。概日リズム睡眠障害の分類は以下のページを参考にしてもらいたい。

MSDマニュアル家庭版「概日リズム睡眠障害」

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概日リズム睡眠障害を改善するために必要な意識

まず最初に、概日リズム睡眠障害を改善するために必要な意識から話していきたい。

  • 二種類のアプローチを理解する
  • 規則的な睡眠リズムを永遠に維持することはできない
  • 他者に理解を求めることは諦める
  • 絶対に自分を責めない

ポイントは以上の四点。

【1】二種類のアプローチを理解する

人生の分岐点

概日リズム睡眠障害の影響を抑えるためには、二種類のアプローチがある。

  • 睡眠時間に縛られないライフスタイルを選択する
  • 可能な限り社会が要求する生活リズムに適応する

第一の方法。概日リズム睡眠障害の問題点は「社会が要求する生活のリズムに適応できない」ということだ。発想の転換をするなら、社会が規則的な生活のリズムを要求していないなら、不規則的な睡眠時間は問題にならないというわけだ。

たとえば、学校に通うことは諦めて、大学入学資格検定を取得して大学進学を目指すことができる。あるいは、専門的技能を修得して在宅ワークの道を模索することもできる。「睡眠時間に縛られないライフスタイルを選択」できるなら、概日リズム睡眠障害は「障害」にならない。ただし、茨の道である。学校を退学したら孤独を強いられる、専門的技能を修得するためには継続的な努力が必要になる。ただ、精神的に辛いときもあるかもしれないけれども、最終的には、いろいろな選択肢があるということは心の隅に留めておいてほしい。

第ニの方法。王道の選択肢として「可能な限り、社会が要求する生活リズムに適応する」ためには「規則的な睡眠時間を維持すること」および「不規則的な睡眠時間をコントロールすること」の二種類のアプローチが必要である。本記事の後半では、主に「不規則的な睡眠時間をコントロールする」方法を紹介している。

【2】規則的な睡眠リズムを永遠に維持することはできない

お手上げ

通常の睡眠リズムになったら、可能な限り﹅﹅﹅﹅﹅維持する努力が必要だ。一般的な睡眠リズムの方と同じように、常に規則的な生活を維持することは至難の業。そもそも、それができないから概日リズム睡眠障害である。永遠に睡眠時間を維持することは諦めて、一度狂ってしまったら、「おお、今回は二週間は普通の生活をすることができたなあ」と自分を褒めるくらいの気持ちで気軽に取り組むべし。最初は理想を捨てることが肝心。

【3】他者に理解を求めることは諦める

ストレス

あなたはまわりの人間から「だらしない」と誤解され、「私は概日リズム睡眠障害で……」と説明をしたことがあるかもしれない。まあ、完全にムダではないけれども、基本的に理解を得ることはできないはずだ(そうですよね?)。そして、「せめて、家族だけには……」と理解を求めても徒労に終わることが多いのではないだろうか。個人的には「他者に理解を求めることはせず、孤独になり、強くなる」ことをおすすめする。

僕の場合、学生時代に両親の理解を得ることはできなかったけれども、今では母親の理解は得られている。当時は「概日リズム睡眠障害」という言葉が浸透していなかったからあたりまえかもしれない。要するに、家族の理解を得るためには長~~~い時間が必要だから深刻にならないでね、ということ。気長にやっていきましょう。

【4】自分を責めることは絶対にやめる

シニア男性

要するに、概日リズム睡眠障害には鬱病に近いところがある。「自分はだらしない人間だ……」と自己嫌悪に陥り、やりたいことに集中することができないまま睡眠時間が訪れ、望まない時間に覚醒して、また自己嫌悪に陥る。この負のサイクルから抜け出すことが重要だ。

あなたがまわりの人間からどういうことを言われてきてどういうことを感じているのかわからないけれども、想像することはできる。でも、自分だけは自分のことを責めてはいけない。今はエネルギーが内側に滞っているだけだ。睡眠時間が乱れているときは自分を責めることに時間を浪費せず、「睡眠障害は社会の責任だ」と完全に開き直り(実際にそのとおりだと僕は本気で信じている)、覚醒しているときには自分のやりたいことをやるべし。

概日リズム睡眠障害の対処方法【6選】

さて、以上の精神的な部分を前提にして、「不規則的な睡眠時間をコントロールする方法」を解説する。先述したように、社会が要求するリズムに適応するためには、「規則的な睡眠時間を維持すること」と「不規則的な睡眠時間をコントロールすること」の二種類のアプローチが必要であり、後者が特につらいところであり、努力を要求するところでもある。睡眠リズムがずれてしまったら、以下の方法を試してもらいたい。要するに、「強制的に覚醒時間を延長する」ことが重要である。僕の場合、大体ニ~三週間程度の時間を必要とするため、気長に実践していただきたい。

【1】睡眠日誌を記録する

睡眠日誌

最初だけ「ありきたりのアドバイス」を許していただきたい。「睡眠日誌」は睡眠障害を改善するモチベーションを維持するために有効な手段である。また、自分の睡眠相を視覚的に確認することができるため非常に便利なツールだ。

僕の場合、規則的な生活をしているときは睡眠日誌はさぼり、睡眠が乱れたときにのみ記録している。意外に面倒な作業だから気が向いたら試してもらいたい。

睡眠日誌を記録する場合、「」あるいは「スマートフォン」がおすすめ。パソコンは電源が落ちている場合に即座に記録することができないため、面倒に感じることがあるからだ。

紙媒体の睡眠日誌のデータは、例えば、以下のウェブサイトからダウンロードすることができる。

【2】自分の部屋でもきちんとした服装をする

ネクタイ

もしかしたら、あなたは自分の部屋のなかでいつもパジャマで生活しているかもしれない。

江戸時代の剣術家・宮本武蔵は巌流島の決闘において「小次郎、敗れたり。勝つつもりならば何故に鞘を捨てるのか」と佐々木小次郎の敗北を看破した。それでは、概日リズム睡眠障害者に問いたい。「目覚めているつもりならば何故にパジャマを着ているのか」。

つまり、パジャマを着ている時点で、無意識に自分が寝ることを意識しているわけだ。覚醒していなければならないときにパジャマを着ているなら、あなたは概日リズム睡眠障害に敗北している。タキシードまたはドレスを着てください、とは言わないけれども、最低限、覚醒しているときにふさわしいカジュアルな服装で過ごすことをおすすめする。覚醒している時間を強引に延長して睡眠時間を徐々に前進させることが必要だ。

【3】ベッドを完全封鎖する

枕

極論を申し上げるなら、眠るための場所があるから人間は眠るのだ。覚醒時間を強引に延長するためには、ベッドを完全封鎖して強制的に寝ることができないシチュエーションを用意しなければならない。

例えば、本を収納しているカラーボックス、テレビ、イス、小さなテーブルをひっくりかえしてもいい。とにかく、身体が辛いにもかかわらず、眠ることができないシチュエーションを強引に用意する。ベッドを完全封鎖するコツは「簡単には動かせない重い荷物を置くこと」だ。簡単に動かせたら、ベッドの誘惑に負ける。睡眠相を1~2時間前進することができたら、あるいは、体力が限界を超えたら、大変ではあるけれども、最後に頑張って、荷物をどかしてからゆっくりと眠ることができる。

【4】徹底的に遊ぶ

ゲーム

自分が毎日をだらだらと過ごしている間に、他のひとたちは勉強を頑張っている、あるいは、仕事を頑張っている。そういうことを想像したら、落ち着いていられなくなり、身体はつらいけれども「勉強を頑張ろう」「資格の勉強を進めなければ」と考えてしまい、焦ることがあるかもしれない。でも、身体がつらいときには、無理をして頑張っても逆効果だ。そういうときは覚醒時間を延長することに集中して徹底的に遊ぶことが重要である。

例えば、徹夜をしたときのことを思いだしてほしい。期末試験の直前、勉強しなければいけないときに徹夜を試みたが途中で寝てしまったという経験はないだろうか。でも、ゲームに夢中になっているときには無理せず徹夜をすることができる。つまり、遊ぶことが目的なら徹夜は辛いものではないということだ。覚醒時間を延長するという大義名分があるから、徹底的に遊び、睡眠相のコントロールに利用してもらいたい。むしろ、「自分の仕事は遊ぶこと」と考えることをおすすめする。

ちなみに、僕は『信長の野望』という戦国シミュレーションゲームに夢中になり、約24時間連続でプレイしたことがある。こういうくだらないことが意外に睡眠時間のコントロールに役立つことがある。

【5】朝方の外出に成功したら適当にふらふらする

歩く

血の滲む努力を積み重ね、「朝方の外出に成功したら適当にふらふらする」ことをおすすめする。身体が悲鳴をあげるまで、喫茶店巡りをしてもいい、カラオケにひきこもってもいい、歩いたことがない場所を歩くだけでもいい。とにかく、覚醒時間を強制的に延長して、睡眠相を前進させることが最優先事項だ。勉強する必要はない。働く必要はない。睡眠時間をずらすことを最優先に考え、無意味にふらふらする。眠気でふらふらしているから、交通事故には注意するべし。

個人的なおすすめは「カラオケ」だ。朝方から夕方までフリータイムを利用してリーズナブルな値段で長居することができる。しかも、覚醒の限界を超越して熱唱することでわけのわからないハイテンションモードになり、眠気を吹き飛ばすことができる。歌うことに飽きたら、ソファで仮眠でもOK。カラオケボックスでは熟睡はできないから睡眠相に与える影響は少ないはずだ。

【6】深夜のファミリーレストランでドリンクバー

ドリンクバー

逆に、深夜に完全に覚醒しているときには「ファミリーレストランでドリンクバー」をおすすめする。完全に覚醒しているときだから、ファミリーレストランに行くことの難易度は高くない。またセットドリンクバーだけなら、深夜料金でも意外にリーズナブルだ。朝方に眠くなってきたら、少しだけ頑張って居残り、睡眠相を1~2時間前進させてから帰宅をする。ちなみに、モーニングメニューに切り替わるタイミングで、朝刊の新聞を無料で配布しているファミリーレストランがおすすめだ。

ただし、こちらの手段は男性限定。女性は深夜のひとり歩きは危険だから絶対に止めること。

おわりに

本記事では、概日リズム睡眠障害を克服するために必要な意識、および不規則的な睡眠時間をコントロールするための方法を紹介した。逆に、規則的な睡眠リズムを維持するためには、医師のアドバイスを参考にすることだ。「就寝前のカフェインは避ける」「朝は太陽光を浴びる」など。

正直、つらいことが多いかもしれない。僕の場合、概日リズム睡眠障害が理由で学生時代に相当不快な体験をした。正直、今でも不便には感じている。しかし、正社員になることは諦めて(つまり、普通に﹅﹅﹅生活することは諦めて)、気楽にアルバイトをしながら、自分の目標を追いかけるようになり、今では概日リズム睡眠障害を自己の存在の一部として受けいれている。

もちろん、概日リズム睡眠障害を克服するために努力することは悪いことではない。ただ、自分が概日リズム睡眠障害であることを受けいれ、社会のリズムに振り回されることのないあなただけのオリジナルのライフスタイルを確立することもひとつの道だ。

本記事が概日リズム睡眠障害に悩んでいる方たちの一助になることができたら、ブロガーとして最大の幸甚である。